なにみてはねる [対話]
ストイフ
「月が綺麗ですね・・・」
リビィ
「・・・はい」
ミエニア
「・・・何してるの?」
ストイフ
「何って見りゃ分かんだろ?月見の練習だよ」
ミエニア
「月見の・・・練習?」
リビィ
「そう。今度の月は特別」
ミエニア
「今度の・・・あぁ、えっと確か・・・」
ストイフ
「超ウルトラスーパーファイナルゴールデンレジェンドムーン!」
ミエニア
「盛りすぎだよ!」
ストイフ
「あれ?違ったか?」
ミエニア
「違うよ。そんなの特別すぎだよ。完全に名前負けだよ」
ミエニア
「いい?今度の月はウルトラスーパー・・・」
リビィ
「デラックスムーン!」
ミエニア
「また盛られた!?」
ミエニア
「ウルトラスーパームーンだよ!」
ストイフ
「・・・十分盛りすぎじゃないか?」
ミエニア
「そ、それは・・・たしかに・・・」
リビィ
「完全論破?」
ミエニア
「だ、だって・・・『ウルトラスーパー』はさすがに・・・ねぇ?」
ストイフ
「あぁそうだ!月見るなら団子も欲しいところだな!」
ミエニア
「月見団子?もう十五夜も過ぎたけど・・・」
ストイフ
「それはどうかな?」
ミエニア
「え?」
ストイフ
「どうして月見の時に団子を備えるのか知ってるか?」
ミエニア
「さ、さぁ・・・。どうしてなの?」
ストイフ
「・・・リビィ、ググれ」
リビィ
「ほいさ」
ミエニア
「ストイフも知らないの!?」
ストイフ
「知らねぇよ。つか知ってたらわざわざ聞かなくね?」
ミエニア
「確かにそうだけど・・・。この場合はそうじゃなくない?」
ストイフ
「・・・何言ってんだ?」
ミエニア
「もういいよ!」
リビィ
「・・・ん、分かった」
ストイフ
「お、分かったか!」
ミエニア
「なんて書いてあるの?」
リビィ
「えっと、『米のお団子を備えて秋の豊作を願う』・・・だそうです」
ストイフ
「秋の豊作か!ってことは稲刈りの前ならいいんだな!」
ミエニア
「稲刈り・・・ってもう終わってるんじゃない?」
リビィ
「うん、遅くても10月中には大体」
ミエニア
「だよね。じゃあ今お備えしても・・・」
ストイフ
「・・・よし、団子を備えよう」
ミエニア
「話聞いてた!?」
ストイフ
「聞いてたさ。稲刈りはもう終わったって話だろ」
ミエニア
「そうだよ。だからもう・・・」
ストイフ
「お供えってのは神様にするもんだろ?」
ストイフ
「神様なら過去ぐらい干渉できんだろ」
ストイフ
「いや、むしろそれ位できなきゃ神じゃない!」
ミエニア
「なんだその神頼み!」
リビィ
「・・・でも、一理ある」
ミエニア
「あるの!?」
リビィ
「神は因果律さえ左右する。すなわち概念」
ミエニア
「概念?」
ストイフ
「まぁ細かい話はどうでもいいさ!」
ストイフ
「団子は備える。それでいいだろ?」
ミエニア
「うーん・・・ま、いっか」
ストイフ
「オッケー!決まりだな!」
ストイフ
「よっしゃ!あとは練習あるのみだ!行くぞリビィ」
リビィ
「うん!」
ミエニア
「練習・・・って、さっきの?」
リビィ
「月が・・・綺麗ですね・・・」
ストイフ
「お前の方が綺麗だよ」
ミエニア
「さっきも思ったけど・・・その練習、意味あるの?」
タグ:日常編
2016-11-13 18:39
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